716
第Ⅱ因子活性
採取量
血液 : 1.8 mL (容器①)
提出量
クエン酸血漿 : 0.5 mL (容器②)
容器
保存方法
検査方法
PT法
基準範囲
74~146 %
実施料
223点
判断料
125点 (血液学的検査判断料区分)
所要日数
3~6日
備考
3.2%クエン酸ナトリウム液0.2mL入り容器に血液1.8mLを正確に入れ、全量2.0mLにしてよく混和後、遠心分離し、血漿を凍結してご提出下さい。
検体安定性
2週
臨床意義
血液は出血すると血小板の凝集に加えてフィブリノーゲンから不溶性の繊維フィブリンを 生成して凝固する。フィブリンは主に凝固第Ⅰ因子(フィブリノーゲン)から第ⅩⅢ因子 までの一連の蛋白の働きによるものである。第ⅩⅡ因子が活性化されると第ⅩⅠ因子を 活性化する。活性化した第ⅩⅠ因子は第Ⅸ因子を活性化する。活性化した第Ⅸ因子は 第Ⅷ因子とともに第Ⅹ因子を活性化する。活性化した第Ⅹ因子は第Ⅴ因子とともに 第Ⅱ因子(プロトロンビン)を活性化する。プロトロンビンはトロンビンとなって フィブリノーゲンをフィブリンにし、第ⅩⅢ因子が安定化した 不溶性フィブリンにすることで完了する。また、組織液からの刺激で第Ⅶ因子から活性化が起こって 第Ⅹ因子を活性化する経路がある。そのほかカルシウムは第Ⅳ因子であり様々な活性に 関わっている。先天性に第Ⅷ因子や第Ⅸ因子が欠損ないし活性低下する血友病や 肝機能障害などで各凝固因子活性の低下が疑われる場合に検査する。
関連項目
プロトロンビン時間(PT) 活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT) PIVKA-Ⅱ(LA) 第Ⅴ因子 第Ⅶ因子 第Ⅷ因子 第Ⅸ因子 第Ⅹ因子 第ⅩⅠ因子 第ⅩⅡ因子 第ⅩⅢ因子