総合検査のご案内 <All round Inspection Guide>
- 検査方法
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CLEIA
- 基準範囲
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1.30 U/mL 以下
- 実施料
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163点
- 判断料
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144点 (生化学的検査(Ⅱ)判断料区分)
- 所要日数
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3~5日
- 備考
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- 検体安定性
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- 臨床意義
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健康なときにはほとんど見られない特徴的な物質を、がん細胞が産生し、血液中などで検出できるものを、
「腫瘍マーカー」として保険収載されている。スクリーニング検査として行われるとともに、
数値の変動はがん細胞の進展とつながるため、治療経過の診断に用いられる。
基準範囲による陰性陽性の判定では、検出率を上げると検査の感度は上昇するが、
特異度が下がり、がんでない人が陽性となる。逆に、特異度を上げると感度が下がることになるなど、
腫瘍マーカーは確定診断に向けたひとつの検査であり、
超音波検査や血管造影などの画像や生検によって総合的に診断される。
p53遺伝子は、DNA修復や細胞周期抑制、アポトーシスなどの機能を有する癌抑制遺伝子の一つである。
癌患者の多くでは、p53遺伝子の変異が認められ、変異p53蛋白を抗原として抗p53抗体を産生すると考えられている。
従来の腫瘍マーカーは、癌細胞が産生した蛋白などを測定しているが、
抗p53抗体の測定では、比較的早期で微量の癌細胞を検出する可能性とともに、他の腫瘍マーカーと重複しない有用性がある。
食道癌、大腸癌、乳癌のスクリーニング検査および治療経過の診断に保険適用されている。