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ABO式血液型
採取量
血液 : 2.0 mL
提出量
EDTA加血液 : 2.0 mL
容器
保存方法
冷(凍結不可)
検査方法
ゲルカラム遠心凝集法
基準範囲
実施料
24点
判断料
144点 (免疫学的検査判断料区分)
所要日数
1~2日
備考
検体安定性
臨床意義
ABO式血液型は、1900年にLandsteinerらにより発見された赤血球膜表面に存在する糖脂質抗原で、 A型、B型、AB型およびO型に分類される。 A型の人は赤血球にA抗原と血中に抗B抗体を、B型の人は赤血球にB抗原と血中に抗A抗体を、 AB型の人は赤血球にA, B両方の抗原と血清中にはどちらの抗体も有しなく、 O型の人は赤血球にA, Bの抗原がなく、血中に抗A抗体、抗B抗体を有する。 なお、抗原は5~7歳くらいになって、成人と同等な量に達するほか、さまざまな血液亜型も存在する。 A型ではA1, A2, A3, Ax, Am, Ael、B型ではB, B3, Bx, Bm, Bel、その他O型にボンベイ型、AB型にシスABなどである。 そのためABO式血液型検査では赤血球のA抗原とB抗原、および血清中の抗A抗体、抗B抗体を血球凝集の有無や強弱などに注意して調べ、 オモテ試験とウラ試験の結果が一致した時に判定できる。 不一致の場合には、上述の亜型も考慮して原因を調べる必要がある。 なお、乳児は、生後4か月までは母親から移行する抗A、抗B抗体が混入していることや、乳児自身の抗体産生が不十分なため、 オモテ試験のみの判定となる。その抗体価は、生後4か月頃より検出され5~10歳でピークとなり、加齢とともに低下する。 よって、乳児の血液型検査でオモテとウラが一致するのは、個体差を考慮して1年前後となる。
関連項目
Rho(D)式血液型 ABO式血液型亜型 抗グロブリン試験 直接クームス試験 抗グロブリン試験 間接クームス試験