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ウロポルフィリン(尿)
採取量
提出量
尿 : 3.0 mL
容器
保存方法
冷・遮光
検査方法
HPLC  
基準範囲
36 μg/g・Cr 以下
実施料
105点
判断料
34点 (尿・糞便等検査判断料区分)
所要日数
6~12日
備考
検体安定性
2週
臨床意義
δ-アミノレブリン酸(δ-ALA)は、体内でALA合成酵素(ALAS)によって合成される。 次いで、2分子のδ-ALA はALA脱水酵素(ALAD)の働きで縮合してポルフォビリノーゲン(PBG)となり、 さらにいくつかの合成酵素の働きを経てポルフィリン体(ウロポルフィリノーゲン、コプロポルフィリノーゲン、 プロトポルフィリノーゲン)の合成が進む。 そして鉄を組み込んでヘムができ、グロビンに結合して、ヘモグロビンが生成される。 これらの過程で、ヘムの産生が低下するとALASの活性化にフィードバック制御が働いて、δ-ALAが増加する。 鉛中毒症の際はALAD の活性が低下するため、δ-ALAは増加してもPBGは増えなく、 ポルフィリン症ではPBGも増加して、尿中に大量に排泄されるので鑑別診断に用いられる。 また、各ポルフィリン体の代謝異常を示す疾患では合成酵素の遺伝子解析やポルフィリン体の血中・尿中の測定を要する。
関連項目
δ-アミノレブリン酸 ポルフォビリノーゲン コプロポルフィリン定性 コプロポルフィリン定量 赤血球プロトポルフィリン