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シフラ(サイトケラチン19フラグメント)
採取量
血液 : 1.5 mL
提出量
血清 : 0.5 mL
容器
保存方法
検査方法
CLIA
基準範囲
3.5 ng/mL 以下
実施料
162点
判断料
144点 (生化学的検査(Ⅱ)判断料区分)
所要日数
1~2日
備考
検体安定性
臨床意義
健康なときにはほとんど見られない特徴的な物質を、がん細胞が産生し、血液中などで検出できるものを、 「腫瘍マーカー」として保険収載されている。スクリーニング検査として行われるとともに、 数値の変動はがん細胞の進展とつながるため、治療経過の診断に用いられる。 基準範囲による陰性陽性の判定では、検出率を上げると検査の感度は上昇するが、 特異度が下がり、がんでない人が陽性となる。逆に、特異度を上げると感度が下がることになるなど、 腫瘍マーカーは確定診断に向けたひとつの検査であり、 超音波検査や血管造影などの画像や生検によって総合的に診断される。 細胞の骨格を担う蛋白の一つであるサイトケラチン(cytokeratin)はヒトで19種の亜分画が存在し、 その中のサイトケラチン19を抗原として得られたモノクローナル抗体BM19-21とKS19-1により認識されるサイトケラチン19フラグメントがCYFRA21-1である。 正常組織中におけるサイトケラチンは不溶性であるが、 扁平上皮癌および肺腺癌などに於いて可溶化したサイトケラチン19フラグメントが血中に大量に出現する。 シフラは、肺非小細胞癌、特に扁平上皮癌Ⅱ、Ⅲ期ではSCC抗原やCEAと比べ高い陽性率が得られ、 また、子宮頸癌や食道癌といった肺癌以外の扁平上皮癌のマーカーとしても有用である。
関連項目
SCC抗原 シアリルTn抗原 遊離HCG-β シアリルLex-i抗原(SLX) 癌胎児性抗原(CEA) 塩基性フェトプロテイン(BFP) 組織ポリペプチド抗原(TPA) αフェトプロテイン(AFP) AFPレクチン分画(AFP-L3%) PIVKA-Ⅱ CA19-9 DUPAN-2 NCC-ST-439 SPan-1抗原 CA125 CA72-4 神経特異エノラーゼ(NSE) CA15-3 ガストリン放出ペプチド前駆体(Pro GRP) BCA225