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クロール(髄液)
採取量
提出量
髄液 : 0.5 mL
容器
保存方法
検査方法
電極法
基準範囲
120 ~ 125 mEq/L
実施料
11点
判断料
144点 (生化学的検査(I)判断料区分)
所要日数
1~2日
備考
検体安定性
臨床意義
成人体内には約2,000mEqのクロール(Cl)が存在し、その30%が細胞内に、残りの70%は細胞外の結合組織内で コラーゲンと結合して存在している。血中Clは、消化に必要な塩酸の産生に使用され、 使用後の塩酸は小腸で中和されてNaClとなり再吸収される。 また、赤血球においてCO2とO2が交換する際にClが出入りする現象は、chloride shiftと呼ばれ、 HCO3が取り込まれるとClが追い出され、血清中の陰イオンの和は常に一定に保たれている。 髄液中クロールは血中クロール濃度に平行して増減し、血中に比べ1/3高い。髄膜炎で減少し、特に結核性髄膜炎で強い減少を認める。 高値は尿毒症、慢性腎炎、脱水でみられる。
関連項目
比重(髄液) ノンネアペルト反応 パンディ反応 細胞数 トリプトファン反応 蛋白定量(髄液) 糖定量(髄液)