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HBs抗原
採取量
血液 : 1.5 mL
提出量
血清 : 0.5 mL
容器
保存方法
検査方法
CLIA
基準範囲
陰性(-) 0.05IU/mL未満
実施料
88点
判断料
144点 (免疫学的検査判断料区分)
所要日数
1~2日
備考
測定法の限界上、陰性判定であっても陽性を完全に否定するものではありません。B型肝炎ウィルス(HBV)感染の診断は、本検査の結果のみで行わず、 HBc抗体測定等、他の検査結果および臨床経過を考慮して総合的にご判断下さい。
検体安定性
3ケ月
臨床意義
B型肝炎ウイルスは慢性肝炎、肝硬変、肝がんに進行するウイルスである。 感染は性行為、刺青、ピアスの穴開け、カミソリ、麻薬注射器の共用、医療従事者の針刺し事故などのほか、 母子感染ではキャリアとなるため、防止に向けた妊婦健診や抗 HBsヒト免疫グロブリンの投与が行われる。 ウイルス粒子はDNAを持ち、コアと外殻からなり、それらを検査するための方法が多くある。 HBV-DNA定量はPCR法で高感度に測定する。外被(surface)のHBs抗原はadr、adw、ayr、aywの4つの亜型が存在し、 増殖が盛んな時に高くなり、スクリーニング検査としても多用されている。 HBe抗原はウイルスの増殖に伴って急激に増加するので、他者への感染のリスクを判断する指標としても有用である。 抗体検査のHBs抗体は既往感染や中和抗体としての感染防御機能を持つ。 HBe抗体はウイルスの量や活動性の低下を反映する。 また、IgM-HBc抗体は感染初期や増悪期に高値となり、IgG-HBc抗体はHBs抗原が検出されないキャリアにおいても認める。 そのほか、HBVプレコア/コアプロモーター変異検出はウイルスの変異、肝炎の劇症化や病状の診断に用いられる。
関連項目
HBs抗体 HBe抗原 HBe抗体 HBc抗体 IgM・HBc抗体 HBV-DNA定量《TaqMan PCR法》 HBVプレコア/コアプロモーター変異検出