総合検査のご案内 <All round Inspection Guide>
- 検査方法
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CLIA
- 基準範囲
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陰性(-) 10.0mIU/mL未満
- 実施料
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88点
- 判断料
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144点 (免疫学的検査判断料区分)
- 所要日数
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1~2日
- 備考
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- 検体安定性
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3ケ月
- 臨床意義
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B型肝炎ウイルスは慢性肝炎、肝硬変、肝がんに進行するウイルスである。
感染は性行為、刺青、ピアスの穴開け、カミソリ、麻薬注射器の共用、医療従事者の針刺し事故などのほか、
母子感染ではキャリアとなるため、防止に向けた妊婦健診や抗 HBsヒト免疫グロブリンの投与が行われる。
ウイルス粒子はDNAを持ち、コアと外殻からなり、それらを検査するための方法が多くある。
HBV-DNA定量はPCR法で高感度に測定する。外被(surface)のHBs抗原はadr、adw、ayr、aywの4つの亜型が存在し、
増殖が盛んな時に高くなり、スクリーニング検査としても多用されている。
HBe抗原はウイルスの増殖に伴って急激に増加するので、他者への感染のリスクを判断する指標としても有用である。
抗体検査のHBs抗体は既往感染や中和抗体としての感染防御機能を持つ。
HBe抗体はウイルスの量や活動性の低下を反映する。
また、IgM-HBc抗体は感染初期や増悪期に高値となり、IgG-HBc抗体はHBs抗原が検出されないキャリアにおいても認める。
そのほか、HBVプレコア/コアプロモーター変異検出はウイルスの変異、肝炎の劇症化や病状の診断に用いられる。