総合検査のご案内 <All round Inspection Guide>
- 検査方法
-
IREIA(ビーズ固相法)
- 基準範囲
-
90~270 pg/mL
- 実施料
-
170点
- 判断料
-
144点 (生化学的検査(Ⅱ)判断料区分)
- 所要日数
-
4~6日
- 備考
-
必ず血漿分離の上ご提出下さい。血清も検査可。「TSHレセプター抗体」と「TSH刺激性レセプター抗体」を同時に行った場合は、いずれか一方の実施料のみ算定できます。 材料:EDTA血漿も可
- 検体安定性
-
1ケ月
- 臨床意義
-
副甲状腺ホルモン(PTH)は副甲状腺(上皮小体)の主細胞で合成され、その中の分泌顆粒に蓄えられている。
副甲状腺ホルモンはN末端から始まりC末端で終わる84個のアミノ酸からなるホルモンで、
主要な働きは血中カルシウム濃度の維持である。PTHは分泌後速やかに分解されるため、
血中には分解されていない完全分子(intact)に加え、「中間部」、「C末端」、「N末端」のフラグメントなど種々のPTHが存在する。
PTHの測定法はこれらのどれを検出するかによって分けられる。
intact-PTHは、完全分子のみを測定し、もっとも高感度な測定方法とされている。腎不全患者の血中には一部が欠損したPTHが存在し、
生物活性のある完全分子PTHを測定のはwhole-PTHである。高感度PTHは、完全分子PTHと中間部を含むPTH断片を測定する方法で、
PTH-C末端に比べて高感度なため名付けられた。
原発性副甲状腺機能亢進症および副甲状腺機能低下症(原発性か偽性かの診断)にはintact-PTHが、
腎透析患者のPTH分泌能にはwhole-PTHが、高感度PTHは比較的低値側に感度が良いため副甲状腺機能低下症の検査に適する。
また、悪性腫瘍に合併する高カルシウム血症の場合はPTH関連蛋白(PTH-rP)の関与によるものがあるのでPTH-rPの測定が有用である。